どうもよんくれです。
私がICUにいたとき、挿管患者をよく受け持ちました。
挿管患者は鎮静をかけられているため、自分で動くことができません。
そのため、看護師で体交(体の向きを変えること)を行い、褥瘡(床ずれのこと)を予防します。
そこで先輩から、
「この人はどっちに体交するの」
と聞かれました。
私「、、、」
そんなの分かりませんでした。
そこで色々指導してもらったので、今回は根拠に基づいた体交について書きたいと思います!
体交を行う理由
冒頭でも軽く説明しましたが、体交を行う理由を説明します。
人は同じ向きでずっといると、同じ箇所が圧迫され痛みが生じます。
私たちも普段寝るとは寝返りを打ちますよね?
寝返りをしないと腰とかが痛くなる、、、
自分で寝返りができないため、看護師が寝返りを手伝っている感じです(笑)。
また、血流障害によって圧迫された箇所より末梢側(体の中心より外側)にしびれが生じることもあります。
イメージは、正座をずっとやると足がしびれるの感じ。
他に、高齢者は皮膚が弱く床ずれを起こしやすいです。
これらのことから体交を行っています。
どちらに体交すればいいか
では、体交はどちらにすればいいのでしょうか。
基本的には褥瘡を作らないため、2時間ごとに除圧を目的として圧がかかっている方を浮かせます。
そのため、右向きなら左向きという感じ。
しかし、ただ向きを変えるだけではありません。そこには根拠が必要です。
まず、
①どちらの肺が悪いのか、痰はどこか、エアー入りによるSPO2の変化を確認
挿管患者は肺の疾患や胸水、無気肺など両肺が悪いことがあれば片肺だけ悪いこともあります。
そのため、体の向きで酸素がうまく取り込めるかどうかが変化します。
例
右肺が悪ければ、左向きになったとき右肺が上にくるため、換気のメインが右肺となります。しかし、換気能力が悪いためSPO2は低下します。しかし、右向きなら左肺が上にくるため、換気がうまくできSPO2は上昇します。
このことから、レントゲンでどちらの肺が悪いのかを確認する必要がありますね!
また、痰の位置によって空気が入りやすい方が変わってくるため、聴診を行い痰の位置を確認します。
私は聴診を行っていなかったので一度怒られた指導してもらった経験があります(笑)。
②ラインやデバイスの位置
右手にいっぱいラインや右足にデバイスが入っているのに、そちら側を下にしようと思いますか?
ライン側を下にしてしまうと、手が圧迫されラインの流れが悪くなったりラインと皮膚が当たって皮膚損傷を起こしてします。
そのため、できればライン類が少ない方を下向けたいですよね!
③横を向くだけでなく、ベッドの角度を上げることも一つの手段
ベッドの高さを上げることで、今までとは違う場所に圧力が逃げます。
除圧目的であれば、それでもOKです。
また、ベッドの角度を上げることで体は地面と垂直になります。
すると、重力の影響で横隔膜が下に下がりやすくなり呼吸も楽になります。
まとめ
看護師は体の向きを変えるだけでも、このようなことを考えています。
①どちらの肺が悪いのか、痰はどこか、エアー入りによるSPO2の変化を確認
②ラインやデバイスの位置
③横を向くだけでなく、ベッドの角度を上げることも一つの手段
みなさんも先輩から質問されたらこれらのことを答えてみてください!
私はまだまだですが、もっと先輩の知識を盗みたいと思います(笑)。
他にも根拠があるという方はコメントで教えていただけると嬉しいです!
まだまだ知識不足ですが、これからも勉強していきたいと思います。
ありがとうございました。
よんくれ
コメント