酸素流量と濃度の違いを知らない
流量と濃度の関係性を知りたい
この記事を読むことでこれらの疑問を解消できます。
どうも、2年目看護師のよんくれです!
私が一年目の半年はICUに配属されていました。
ICUは重症患者ばかりで、人工呼吸器など酸素療法を行っている患者が多かったです。
ある日、頭のキレる先輩に「なんでそんな賢いんですか?」と話をしていると、
「私も1年目は全然だったよ。酸素流量と酸素濃度の違いすら分かってなかったし。」
そのとき私の中で???が出てきました。
酸素流量と酸素濃度の違い、確かに分からない(汗)
話の流れから、私は知らないとは言えませんでしたが、家に帰って必死に調べました(笑)
今回は、そんな酸素療法について記事にしました!
酸素療法とは
カヌラやマスクを用いて空気中より濃度の高い酸素(21%以上)を体内に投与することです。
目的
酸素の吸入により、体内の動脈血酸素濃度を上昇させることで低酸素状態を改善させるため。
酸素流量とは
酸素流量とはL(リットル)で表記され、酸素流量計で設定します。
例えば、1L/mで酸素投与されている場合、1分間で1L の酸素が投与されているという意味になります。
私のイメージでは、蛇口を開けて1分間に出る水(ジュース)の量だと考えています!
その蛇口の開け閉めで水の量を調節するように、酸素流量計で酸素の量を調整しています。
酸素濃度とは
酸素濃度とはFIO2で表記され、その名の通り酸素の濃度を表します。
基本的には、高流量の酸素投与の際に使われる指標です。
(低流量でも使うことはあります。)
例えば、FIO2:60%の場合、一般的な空気に含まれる酸素濃度(21%)より3倍ほど高い濃度を投与しているということになります。
私のイメージでは、蛇口から出てくる水(ジュース)の濃さだと考えています!
ドリンクバーで出てくるカルピスが、濃いところもあれば薄いところもありますよね、あんなイメージです(笑)
(実際は酸素濃度を上げると流量も上がるので、このイメージはあくまで例えです)
酸素流量、酸素濃度の関係性
上記でもお伝えしたように、酸素流量と濃度は関連しており、流量を上げると濃度も上がります。逆に濃度を下げると流量も下がる仕組みになっています。
酸素流量、酸素濃度によって、カヌラ、マスク、リザーバーマスクと使う道具にも変化があります。
カヌラの適応
カヌラは低流量の酸素投与の際に使います。
流量は1L~5Lまで投与することができます。ちなみに4L以上だと、加湿をしないといけないため、専用の加湿ボトルをつける必要があります。
加湿ボトルについてはこちらの記事で紹介しています。
この加湿については、現在議論されているため、必ずしも4L以上とは言えませんが私の病院では採用しています。
ナース専科のページが分かりやすかったので、引用させてもらいます↓
例えば、1回換気量が400mL、平均吸気時間が1秒の場合、鼻カニューラ3L/分の酸素投与下で、配管からの酸素は50mLしか吸入せず、残りの 350mLは大気中の空気となります。私たちが呼吸によってこれらの酸素を取り込む際は、鼻腔という天然の加湿器を通しているため、通常吸入する空気は十分に加湿されています。つまり、配管からの酸素流量が3Lであっても、実際の1回換気量に含まれる配管からの酸素の割合が少ないことを考えると、あえて加湿をしなくても水分量が保たれると考えられているのです。
酸素マスクの適応
酸素マスクは酸素流量は5L~8Lの時に使用します。
カヌラではSPO2を維持できないときに、マスクを使用することが多いです。
リザーバーマスクの適応
リザーバーマスクは酸素流量が6L~10Lと高流量の際に使用します。
リザーバーマスクは酸素流量より、酸素濃度で表記することの方が多い気がします。
まとめ
今回は酸素流量と酸素濃度について解説しました!
似ているような言葉ですが、少し意味が違うため知っておく必要がありますね。
この記事を読んで、2つの違いが分かってもらえると嬉しいです!
この知識を現場でも生かしてくださいね!
過去にも、呼吸器系の記事を出しているのでよかったらこちらも読んでみてください。
今後も私の学びや体験談を記事にするのでよかったら見に来てください!
ありがとうございました。
よんくれ
ナース専科
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