看護師経験は増えてきたのに、まだ分からないことばかり
後輩に教える立場になってきたが、私でいいのだろうか
このように、看護師歴が3年以降になってくると頼られることが多くなってきます。
しかし、私はまだ分からないことばかり、、、
この前の出来事
「夜勤明け、やっと仕事が終わったと一息ついた瞬間に、新人さんから『よんくれさんに相談してみてと言われて…』と頼られたことがありました。『ちゃんと答えられるかな?』と不安を抱きながら、気を引き締めるものの、自信がない気持ちが影をチラつかせる。」
経験年数では中堅になるかもしれないけど、こんな私でいいのかな?
このような内容で悩んでいませんか?
実は、私も現在この問題に直面しています(笑)
経験年数は増えてきたけど、
中堅って言われるほど看護に自信はないよ、、、
どうすれば看護師としてレベルアップできるのかを悩んでいた時、先輩からある助言をもらいました。
それは、「患者がどうすれば良くなるのかを考えてケアにつなげられるといいよ」とのこと。
当たり前じゃない?そう思いませんでしたか。
私もそう思いました。
普段から患者がどうすれば良くなるのかを考えてケアをしているつもりです。
しかし、じっくり考えると先輩が言っていた意味を理解できました。
そこで、若手看護師から中堅看護師へステップアップするために必要なことについて、自分なりの考えをお伝えします!
この記事からわかること
・若手・中堅看護師に求められること
・患者がどうすれば良くなるかを考える具体的方法
はじめに
まずは、看護師のキャリアステージについて、私の独断で説明します(笑)
大きく分けると、看護師には4種類のステージがあると思います。
1 新人看護師 1年目
2 若手看護師 2~3年目
3 中堅看護師 4~9年目
4 ベテラン看護師 10年目~
中堅看護師とベテラン看護師の違いについては、正直今の私では言葉で言い表せません、、
年数も大体の目安であり、これが絶対ではないことだけはお伝えしておきます!
今回の悩みは、若手看護師から中堅看護師にレベルアップをする際に抱える問題です。
看護師歴3~6年目の自己評価
次に、実際に私の周囲にいる看護師5人に現状どのような悩みがあるか聞いてみました!
「仕事は覚えたけど、人に教えるほど自信はないなあ」
「後輩が増えてきたけど、まだ教わる立場でいたい」
「看護師としてはまだまだよなあ」
このような声が聞こえてきました!
私の周りだけかもしれませんが、同じような悩みを抱えているんだと思いました。
若手看護師・中堅看護師の求められること
正直、私は考えたことがありませんでした。
ただ、中堅看護師になるためにはもっとしっかりしないといけない。
漠然とした思いはこんな感じです。
しかし、先輩に聞いてみると
若手看護師に求められること
→異常の早期発見
中堅看護師に求められること
→患者がどうすれば良くなるかを考え、ケアを実践するこ
こららが、それぞれに求められることの一つだそうです!
この理由について、先輩から教えていただいたことを一緒に振り返りたいと思います!
先輩からの助言
ある日のこと。
私は看護師長さんとの面談があり、「そろそろ中堅看護師として意識しないといけないね」と言われました。
私にはそんな自覚ないのに、、、
そこで、先輩に中堅看護師と若手看護師の違いを聞きました。
先輩「それは難しいね、じゃあこの患者さんについて、よんくれさんのアセスメントを教えてくれる?」
私「この患者さんは、○○で入院されて◇の治療をしています。そのため△に注意して観察しています。」
このような感じで、アセスメントを先輩に伝えました。
すると、この内容を聞いた先輩の顔がニコッと笑顔になりました。
「よんくれさんは、患者の異常の早期発見についてアセスメントはできているよ。それはいいことだね。
でも、異常の早期発見は看護師として当たり前なんだよ。これを目標としていいのは看護師3年目までかな。
4年目以降になれば、患者がよくなるためにどうすればいいかを考えてケアにつなげる。
これが難しいんだけど、自分も患者の治療へ介入していく視点をもつことができるとレベルアップできるよ。
この患者さんに足りないものは何か、よくなるためにはどんな介入が必要か、広い視点で考えて実践できればいいね!」
考察
私は集中治療室で働いていたので、異常の早期発見は重要だと教えられてきました。
しかし、それは看護師としては当たり前ですよね。
ここに、私は衝撃を感じました。
今の自分はもう、異常の早期発見を求められているわけではない
そう感じたのです。
言い換えると、「あなたは次のステップへ進みなさい」と言われているようでした!
次は自分が患者をよくするために、どのように介入していくのかを考え、ケアを実践する。
ここに、看護師としての技量が発揮されると教えてくれたと思いました。
アセスメントを話したとき、無意識に患者の病態、治療、注意点しか話していなかった。
それは逆に、そこまでしか深く考えられていないということだったのです。
先輩の話をまとめると
若手看護師に求められること | 中堅看護師に求められること |
異常の早期発見 | 患者がどうすれば良くなるかを考え、ケアを実践すること |
具体例
では、患者がどうすれば良くなるか、の考え方について例を使って説明します。
受け持ち患者の問題点が、筋力低下だとします。
普段の私なら
筋力低下があるなら、筋力を向上するためにリハビリが必要だ!
リハビリを頑張ろう!
このように考えていました。
しかし、これでは 筋力低下→リハビリ という、患者のアセスメントを何もしていません。
患者にどうすれば良くなるのかを考え、ケアを実践する。
このためには、まずなぜ筋力が低下しているのかを考えます。
身体がしんどい、痛いところがあって動けないのか、食事をとれていないのではないか、リハビリをする意欲がないだけなのか、など。
これだけでも、看護師として介入できるポイントは変わってきますよね!
痛みがあれば、鎮痛薬を飲んでもらってからリハビリを行う。
食事がとれていないなら、食事内容を検討する。
リハビリ意欲がないときは、一緒にリハビリを行う目的や目標を確認する。
このように、問題に対する原因をまず考えましょう!
次は、リハビリ内容について考えます。
そこで重要なのが、筋力低下によって、何がいけないのか。
足の筋力が弱って、歩けなくなってしまったとします。
歩けなくなることが問題なので、下肢のリハビリが必要ですよね。
しかし、もう一歩踏み込んで考えると
患者が自宅へ帰らないといけないのか、
そうだとしたら自宅に階段はあるのか、
トイレまでは何mあるのか、
手すりで歩けるぐらいになれば自宅へ帰れるのか、などまで考えましょう!
筋力低下によって歩けない→筋力低下によって一人で自宅で過ごすことができない、のように具体的に考えます。
このように、問題によって引き起こされていることを考えることで、必要だと思うケアの幅を広げることができます。
ここまで考えたら、問題に対してどんなケアをすべきか考え、実践します!
一人暮らしで買い物まで自分でしないといけないのであれば、リハビリ回数を増やす、強度を上げる、歩行距離を延ばす、など。
このように、
問題に対する原因を考え、その問題は何がいけないのか、問題に対してどんなケアが必要なのかを考える。
これが中堅看護師に必要な考え方だと思います!
普段からできるスキル向上のコツ
最後に、私が中堅看護師になるために実践している、スキル向上のコツをお伝えします!
それは、無意識を意識化することです。
具体的には、無意識に行っている日常ケアを、患者にとってどんな意味があるのか意識して行う。
保清であれば、清潔ケアだけでなく皮膚の観察、快楽、感染予防、整容など。
食事なら、栄養摂取だけでなく嚥下機能の訓練、指先の運動、満足感、など。
これは少し大げさかもしれませんが、これができるようになると、今患者さんに何が足りていないかを感じ取れるようになります。(先輩から教えてもらいました。)
この足りていないことは、本当に不要かもしれないですが、みんなが見逃している必要な内容かもしれません。
患者がよくなるためにどうすればいいか、今何が足りていないのか。
足りない部分に介入が必要か、どんな方法がいいのか。
この考えができるようになれば、中堅看護師として胸を張っていいんじゃないかなって私は思います!
これを信じて私も日々トレーニングをしてます(笑)
最後に
若手看護師から中堅看護師になるには、ただ年数を重ねたらいいというわけではありません。
患者さんがどうすれば良くなるのかを考え、ケアを実践する。
実際には、自分はできていると思っている人も多いかもしれません。
しかし、一度立ち止まって見てください。
それは、経験からくる 慣れ ではありませんか?
私がそうだったように、慣れの場合はアタマを使っていないので、看護師として成長することはありません。
当たり前だと思っている基本に戻って、患者さんがどうすれば良くなるかを考え、ケアを実行する。
これを意識して日々、取り組んでみてください。
私も中堅看護師として、恥じないように頑張ります!
ありがとうございました!
コメント