「心筋梗塞と狭心症の違いが分からない」
「ニトロールスプレーの使い方や作用を知りたい」
この記事はそんな方へ向けて書いてます。
どうも、新人看護師のよんくれです!
私は循環器内科で働いており、コロナの関係で”ICU、”HCUの2部署を一年目で経験しました。
”ICU→集中治療室のこと。重症患者がいます。
”HCU→ハイケアユニットのこと。ICUよりは軽症だが、一般病棟ではまだ見ることができない急変リスクの高い患者がいます。
そのため、循環器の重症患者をたくさん見てきた経験があります!
循環器では、心筋梗塞や狭心症といった心臓の血管が狭くなったり、詰まってしまう病気の患者さんが入院されます。
心筋梗塞や狭心症は、胸が痛くなる病気です。
心筋梗塞、狭心症の方が退院するときニトロールスプレーを処方してもらうことが多いと思います。
「スプレーについて説明は受けたけど、理解できたようなできてないような、、、」
このような方は多いのではないでしょうか?
そこで、心筋梗塞と狭心症の違いについて、そしてニトロールスプレーの使い方や作用について、できるだけわかりやすく説明しようと思います!
心筋梗塞と狭心症の違いについて
心筋梗塞とは
心筋梗塞とは、心臓にある動脈(冠動脈)が何らかの原因で詰まってしまい、その先に血液は届かなくなり心筋が壊死してしまう病気です。
症状は
- 激しい胸の痛み
- 恐怖感や不安感
- 左肩やあごの痛み
- 息が苦しい
- 冷や汗 など、、、
心臓の血管が壊死してしまうため、症状が30分以上持続することが特徴です。
原因として
- 糖尿病
- 脂質異常症
- 高血圧
これらが原因で血管がもろくなってしまったり、詰まりやすくなってしまうのです。
狭心症とは
狭心症は、心臓の血管(冠動脈)が狭くなってしまい、一時的に血流が届かなくなってしまう病気です。
症状や原因は心筋梗塞とほとんど同じです。
心筋梗塞とは違い、完全に詰まってしまうわけではないので症状が短時間で消失することが多いです。
また、坂道や階段を上るなど運動するときに心臓へ負担がかかり、症状が出ることが多いです。これを労作性狭心症と言います。
ニトロールスプレーについて
作用
静脈を広げて心臓の負担を減らすとともに、心臓の血管(冠動脈)も広げることで心筋に血流を流れやすくすることで胸痛を改善する効果があります。
心臓の血管(冠動脈)が狭くなり胸痛が生じたとき、スプレーの薬剤が血管を広げてくれるということですね!
使用方法
基本は、胸が痛くなった時に使用しましょう。
まず、一度空吹きしてスプレーがしっかり出るか確認します。
噴射口を口から2cmぐらいに近づけ、舌を口の中の上の部分に当たるよう持ち上げます。
そのあと、舌の裏側(舌下)に1回プッシュし口を閉じます。このとき、息を止め薬剤を飲み込まないようにしましょう。
飲み込んだり、息をして吸い込むと本来の効果が発揮されません。
効果は1分程度から効きはじめ、60分程度続きます。
一度使用し、3分経過してもよくならないときはもう一度1プッシュしてください。
しかし、3回以上の使用はやめてください。3回しても胸痛が持続する、15分以上胸痛が続く場合は心筋梗塞の可能性があります。すぐ病院へ行きましょう。
私が外来で使用した例として、血圧が200の方に対して一時的に血圧を下げるためにニトロールスプレーを使用したことがあります。
5分程度で200から170台へ、2回目プッシュすると150台へ低下していました。
注意点
血管を広げるため、血圧が下がりめまいやふらつき、気分不良が生じる可能性があります。
特にめまいで転倒するリスクがあるため、使用時は座って使用してください。
気分不良の場合は、枕をしないで横になり足を高くした状態で20分ぐらいすると楽になると思います。
(足を上げることで頭に血流を帰ってきやすくするため)
まとめ
心筋梗塞、狭心症は非常に怖い病気です。
しかし、早期発見や早期治療で死に至る可能性を大きく減らすことができます!
胸痛が生じたときは、効果的にニトロールスプレーを使用してみてくださいね。
そして病院で検査を忘れずに!
あなたの悩みを少しでも解消できたら幸いです。
ありがとうございました。
よんくれ
コメント