貧血ってたちくらみのことでしょ?
たちくらみをするのは貧血のせいだと思っている
この記事を読むことで、貧血とたちくらみの正しい関係性について理解できます。
どうも、2年目看護師のよんくれです!
最近、とある患者さんから、
「私は貧血持ちだから、立ちくらみがひどいの」と言われることがありました。
これについて、よくある間違いだなと思いました。
(以前は私も分かっていなかったので笑)
一般の方は貧血=立ちくらみととらえていることが多いのですが、実際は少し違います。
そこで今回は、貧血と立ちくらみについて簡単に説明しようと思います!
結論として、貧血はヘモグロビンが少ない状態のこと。たちくらみは貧血によって酸素が脳へ届かなくなり生じることもあるが、一般的に起立性低血圧が原因であることが多い。そのため貧血=たちくらみではないことを知っておく。
貧血とは
まずは貧血についてです。
人の血液には赤血球、白血球、血小板、血しょうという成分が含まれています。
その中で酸素を運ぶ役割は、赤血球のなかのヘモグロビンがおこなっています。
このヘモグロビンは、ヘムという鉄分で出来た赤い成分があるため血液が赤く見えます!(ヘモグロビンがないと血液は赤色にはなりません)
貧血とは、ヘモグロビンが男性で13.0g/dl以下、女性で12.0 g/dl以下のこと。
つまり、ヘモグロビンが少ないことが貧血です。
貧血の種類
鉄欠乏性貧血
ヘモグロビンは鉄で作られているため、材料が不足することでヘモグロビンが少なくなってしまいます。
栄養不良
食事の偏りや消化器の病気で食事量が低下する(栄養不良や吸収不良)とビタミンや葉酸が足りなくなることがあります。
慢性疾患によるもの
腎臓から赤血球を作るホルモンが出ており、腎臓病になると貧血になりやすいです。
またそのほかにも持病を持っている人が貧血になるなることはあります。
血液の病気
血液の病気(骨髄由来のものが多い)だと、血液を作ることができず貧血になります。
貧血の症状
貧血は酸素がうまく運ばれないことで様々な症状が生じます。
- 立ちくらみ
- 息切れ
- めまい
- ふらつき
- 頭痛
- 胸の痛み など
ここに「立ちくらみ」があるため、疑問に思う方もいると思います。
確かに貧血では立ちくらみの症状はあります。
ただし、貧血の症状として立ちくらみというよりは別の原因で立ちくらみを起こすことがほとんどです。
次はその原因についてです。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ちくらみを起こす原因で最も多いです。
急に立ち上がったり、動き出したときに急激に血圧が一時的に下がることで軽い意識障害となるのです。
脳に行く血液が一時的に少なくなるイメージです!
起立性低血圧は悪い症状というわけではないのですが、これにより転倒してしまうことが怖いです。
そのため、立ちくらみや目の前が黒くなったらしゃがむなど転倒しないように気をつけましょう。
原因はいろいろ調べられているものの、まだはっきりしない部分も多いですが健常な人もなる症状です。
貧血と立ちくらみについて
貧血には立ちくらみの症状があります。
しかし、それが貧血による立ちくらみの症状かどうかは正直分からないです。
なぜなら、起立性低血圧というものがあるからです。
基本的に、立ちくらみがする以外にも貧血症状があればそれは貧血による立ちくらみかもしれません。
しかし、立ちくらみだけで貧血というのは少し違います。
起立性低血圧という存在も知っていただけると嬉しいです!
まとめ
貧血は、ヘモグロビンが少ないことで脳に必要な酸素が届かず立ちくらみやその他症状がみられる。
起立性低血圧は、一時的に血圧が下がり立ちくらみやめまいが生じる。
この二つの違いを知っていただけると嬉しいです!
どちらにしても、立ちくらみによる転倒は危険ですのでくれぐれも注意してくださいね!
ありがとうございました!
よんくれ
コメント