どうも、看護師のよんくれです!
あなたは今までに救急車を呼んだことはありますか?
私は今まで、自分が119番通報をしたことはありませんでした。
なかなか自分が救急車を呼ぶ機会って、そうはありませんよね。
しかし、この前初めて救急車を呼ぶ出来事がありました。
そこで今回は、救急車を呼んだ出来事について、救急隊とのやり取りについて記事にしたいと思います!
倒れている人を発見
私は2人(ともに看護師、以降Aさんとする)で旅行をしており、その途中での出来事でした。
結構な山道で、自然豊かな道を運転していました。
すると前の方でおじいちゃんが呆然と立ち尽くしており、視線の先には原付バイクが倒れていました。
バイクがこけてしまったのかな?と思いながら車を進めていました。
始めは気づかなかったのですが、近づくとバイクの上におばあちゃんが覆いかぶさるように横たわっていました。
ゆっくりとその横を通ったのですが、その間女性は動かず、何かおかしいと思い路肩へ駐車し声をかけに行きました。
私:「大丈夫ですか?」
おじいさん:「ばあさんがこけてしまって」
私が到着したときには、自力でバイクからは移動し路上であおむけに寝転がっていました。
幸いにも路肩は広く、周囲の安全も確保できていました。
Aさんがおばあちゃんに話を聞きますが、少し様子がおかしい。
そこで私とAさんで判断し、まず救急車を呼ぶことにしました。
119番通報
119番通報をすると、
「○○消防です。火事ですか、救急ですか?」と言われ救急要請。
以下は救急隊とのやり取りです。
①どうされましたか。
→80代ぐらいの女性が原付バイクの上に覆いかぶさるような形で転倒していました。(意識)レベルは一桁ですが立ち上がることができません。外傷性出血なども見られないです。特に大きな痛みの訴えはありませんが、転倒時についたであろう左手首に疼痛があります。
(ここで医療者ですか?と質問され、私が医療者であることがばれました笑)
②今どこか分かりますか。
→(バス停が近くにあったため)○○駅の前です。
③転倒を目撃された方はいますか、他にどなたかいらっしゃいますか。
→私は転倒した瞬間は見ていないです。旦那さまがいます。
④分かりました。今向かいましたが、そこまでは救急車でも30分近くかかる可能性があります。そばにいてもらうことは可能ですか。
→大丈夫です。
⑤あなたの電話番号と名前を教えてください。
大体、このような流れであったと思います。
トリアージ
電話をした後は、私もトリアージ(傷病の緊急度などの優先度を決めること)を行いました。
A(気道)は会話可能でクリア。
B(呼吸)チアノーゼなし、呼吸様式や回数は正常。
C(循環)やや脈は早めで脈のとびはあったが橈骨は触れる。発汗あり。→やや怪しい。
D(意識)レベルはクリア。瞳孔不同なし。
E(体表)出血や外傷はなし。やや左手首が痛いと。
話をさらに聞くと、
- バイクに乗ろうとした際にフラッとした。
- もともと高血圧
- 糖尿病はない
- 朝ご飯は食べた
そこで低血糖は除外。またバイク走行中の転倒でないことも確認。
骨盤骨折もなく、現状は会話可能で、著名な打撲跡もなく脳機能は正常。(悪化リスクあり)
また、左手首は疼痛あるが熱感や腫脹、変形はなく優先度は低い。
不整脈があり、それによる一過性の失神、脱水や貧血の可能性を考えました。
おばあちゃんには、あと30分以内で救急車が到着することを伝え、手をさすりました。
すると息子さんが到着し、現状説明。
自宅からは近いとのことで、家族さんに身分証明書と薬手帳を依頼しました。
すると再度救急隊から連絡があり、現状説明を行いました。
説明を行っている間に、Aさんは患者が路上で横たわっていたため、頚椎損傷がないことを確認し、頭が痛くならないよう頭の下へタオルを引いてあげていました。(これが私にはない看護力だと思いました笑)
救急隊が到着
20分程度で救急隊が到着しました。
そこで引継ぎ、無事に病院へ搬送されました。
バイタル測定をしていると、血圧は160台でした。HRまでは見えず。
私がいる間に急変せずにほっとしました。
その後、息子さんからとても感謝して頂きました。
連絡先も教えてほしいと言われたので交換し、その場を後にしました。
夕方ごろに再度息子さんから連絡があり、脱水と左手の軽い骨折で済んだとのことで入院もなかったとのことです。
学んだこと
今回で、学んだことは2つあります。
1つ目は、道端で何かおかしい、誰かの調子が悪そうだと思えば声をかける勇気が大事だと思いました。
初めは私も通り過ぎてしまいそうになりましたが、何かおかしいという看護師の感が私を止めました。
看護師が感じる「何かおかしい」は信じて声をかけましょう!
2つ目は救急隊への連絡するときのポイントです。
総務省消防庁より、救急隊が必ず確認する内容は以下の2つです。
- 救急車が向かうべき場所
- 119番通報をした方の名前と連絡先
あとは救急隊から必要な情報を聞いてくれるので支持に従いましょう。
以下に消防庁のサイトを掲示したので、よかったら読んでみてください!
最後に
人が倒れているときに、なかなか一歩を踏み出すことには勇気がいります。
しかし、助けを求めている人がいれば勇気をだして見てください!
実際、私は循環器経験しかないため、外傷への対応は正直わかりません。
それでも急変なく救急隊へつなぐことができたのは自分の自信にも繋がりました。
また、家族さんからとても感謝をしていただきました。
一般の方は急変時に出くわすとどうしていいかわからずパニックとなります。
また、救急車が来るまでどうしていいかわかりません。
私が医療者であることを伝え、家族にも不安を増幅させないよう声掛けを行ったことで、不要な不安は少なくなったと思います。
これは、日々の家族看護が役立ったと思います!
医療者としては未熟者ですが、人の役に立つ行動を取れてよかったです。
「看護師の仕事をしていてよかった」、そう思える出来事でした。
今回はこれで終わりです。
ありがとうございました!
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