【アレビンライフとハイドロサイト】正しく使わないと褥瘡悪化の原因に!?

皮膚保護材の違いってあるの?

アレビンライフとハイドロサイトについて知りたい

この記事では、このような疑問を解消します。

どうも、2年目看護師のよんくれです!

先日、隣の病棟でアレビンライフの下に褥瘡ができてしまった事例がありました。

アレビンライフがどんなものかは知っているのですが、あまり詳しく分からない、、

私は今年、褥瘡委員を担当しているため少し勉強してみようと思いました。

調べてみると、アレビンライフの他にも皮膚に張り付けるものはいくつかあり、その中でもアレビンライフとハイドロサイトはよく似ているのですが、使用法が違うため医療事故になりやすいことが分かりました。

そこで今回は、アレビンライフとハイドロサイトの違いについて簡単に説明します。

結論として、アレビンライフは健常な皮膚に使用。ハイドロサイトは褥瘡に使用します。

さらに詳しく解説していきます。

目次

アレビンライフ

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構造

防水性の髙水蒸気透過性ポリウレタン背面フィルム、皮膚面に接着する部分にシリコーンゲルを塗布したポリウレタンネット、その中間にパット層を挟み込んだ保護パット。

難しく書いていますが、要は保護パットが入っていることが特徴です。

目的

健常皮膚を保護することを目的に使用

(標準型、かかと用、仙骨用の3種類)

ここで注意してほしいことは、アレビンライフは健常な皮膚を保護する目的で使用するということです。

(骨突出によく貼るイメージ)

そのため、持続の発赤(ステージⅠの褥瘡となるため)には使用してはいけません。

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使用上の注意

  • 傷や皮膚疾患、皮膚疾患疑いのある部分には使用しない
  • 持続の発赤は褥瘡なので使用しない(消失する発赤は使用可能)
  • 局所管理のために使用するものなので、体位変換とスキンテアも同時に行うこと
  • クッション性はあるが、体圧分散を目的に使用する場合は本製品単体だけでなく適切な体圧分散器具と併用すること
  • 他の製品の上に使用しない
  • 定期的に観察を行う(毎日1回ははがして観察)
  • 仙骨部は5日、その他は7日で交換

アレビンライフは、10回程度ならはがしても接着性は弱くならないため毎日はがして皮膚状態を観察しましょう。

特に、転入などで入ってくる患者にアレビンライフが貼ってある場合はいつから貼ってあるか、次回の交換日、皮膚の状態を確認しておく必要があります。

隣の病棟ではこれができておらず褥瘡を悪化させてしまいました、、、

ハイドロサイト

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構造

防水性のピンク色の髙水蒸気透過性ポリウレタン背面フィルム、皮膚・創傷面に接触する部分にシリコーンゲルを塗布したポリウレタンネット、その中間にスルファジアン銀を含有させた吸水性に富むクリーム色の親水性フォームの吸水パット層を挟み込んだ創傷被膜・保護材であり、辺縁はシールされています。

アレビンライフと使っている素材はほとんど一緒なので、見た目も似ていて間違えやすいですね。

機能

高い吸収力と皮膚への粘着性を有しており、さらに液体やバクテリアの侵入を防ぐ防水性の背面フィルムにより、感染や汚染を防止する機能も持ち合わせた創傷被膜・保護材です。皮下脂肪組織までの創傷治癒を促進する湿潤環境を整えます。(Ⅲ度熱傷を除く)

幅広い抗菌スペクトルを有するスルファジアン銀を含むことにより抗菌性があります。

浸出液を吸収し、ドレッシング内および接触面に存在する菌に対して抗菌効果があり、創傷被膜材貼付部分から菌が拡散するリスクを軽減します。

ざっくりいうと、ハイドロサイトは抗菌効果(銀によるもの)や吸水性があり、適度に湿潤環境を作り褥瘡の治癒をサポートします。

使用目的

皮下脂肪組織までの創傷治癒(Ⅲ度熱傷を除く)に対する「創の保護」、「湿潤環境の維持」「治癒の促進」「疼痛の軽減」を目的としています。

注意点として、感染を引き起こす可能性が高く、浸出液を伴う創傷に使用してください。

そのため、健常な皮膚や持続の発赤に使用すると皮膚状態を悪化させてしまいます。

使用方法

使用前に除毛し、創部を消毒液または生理食塩水等で十分に洗浄する。洗浄後は余分な水分を取り除く。

背面層から浸出液の吸収状態が観察できるので、パッドの端から約1.5cmのところまで浸出液が広がったときを目安に交換する。また、浸出液に関わらず、7日間を限度に交換する。

ここでの注意として、アレビンライフは毎日はがして皮膚状態を観察していますが、ハイドロサイトは湿潤状態の維持や抗菌効果から交換時以外ははがしません。

使用上の注意

  • 重大な肝障害、腎障害の患者には注意する(代謝が抑制され、血中濃度が幼少する可能性がある)
  • グルコースー6-リン酸脱水素酵素欠乏症の患者(溶血のリスク)

このように言われていますが、実際に現場ではハイドロサイトによる障害を私はまだ見たことはないです。(看護師歴2年目です笑)

重要な基本的注意

  • 本製品が原因とされる感染、皮膚障害が起きた場合は使用を中止し、治療を行う
  • 創周辺部に粘着剤による発赤や浸出液の貯留による浸軟や皮膚剥離を起こすことがある。
  • 筋肉や腱・骨に達している場合は使用しない
  • 創の観察を十分に行う
  • 局所管理だけのために使用されるため、体位変換や栄養状態の改善等も同時に実施する。そのため本製品を使用した後も全身状態を観察する
  • 抗生物質含有外用薬と併用しない
  • ワセリンのような油性基剤と併用しない
  • 本製品を使用したことで、感染に対する全身治療および他の感染治療として置き換えることはできない
  • MRI検査時に本品の温度上昇による損傷報告はないが、安全性は十分に確立されていない
  • 無菌的に取り扱う

このようにハイドロサイトのほうが、治療として使用されるため注意点も多いですね。

私の病院では褥瘡の専門看護師に一度見てもらってから使用することが多く、私たちで判断してハイドロサイトを使用することはあまりありません。

まとめ

アレビンライフは、健常な皮膚に使う皮膚保護材です。

皮膚障害のある部分には使用しないでください。

また、毎日はがして皮膚状態を確認してください!

ハイドロサイトは、治療として使用します。

浸出液がでている、皮下組織までの創傷の場合に使用しましょう。

健常な皮膚や持続の発赤に使用すると悪化しますのでご注意ください!

これからも、医療に関する情報や私の体験談を記事にするのでよかったら読んでみてください。

ありがとうございました。

よんくれ

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