【こんな患者は看護の鏡となる!?】末期がん、脳予後不良など終末期患者は看護師のケアで良くも悪くもなることを知っていますか

終末期患者は、看護師のケア次第で大きく状態が変化することを知ることができます!

どうも、看護師のよんくれです!

私は今HCUで勤務していますが、がんや低酸素脳症から脳予後不良など、意識のない患者を相手にすることがあります。

そのような患者を受け持った際に、ベテランの先輩からあることを教えてもらいました。

終末期で意識もなく動くこともできない患者は看護の鏡だよ。自分のケア次第で悪くもなるし、患者に手間はあまりかからないからこそ自分の立ち回り方も振り返ることができるからね。

初めは、先輩の言葉の意味をあまり理解していませんでしたが、経験を積むことで分かるようになってきました!

そこで今回は、先輩が教えてくれた言葉の意味を共有したいと思います。

目次

看護の鏡となるような患者の対象例

私が教えもらった看護の鏡となる患者の対象は以下の通りです。

  • 末期がんや末期の疾患があり、余命も数か月もない
  • 脳予後不良などで意識や自己体動がない

簡単に言うと、持病が末期となり、寝たきり状態で意識もなくなり、人生の最後を迎えようとしている方ですね。

特に緩和ケア病棟に多いかもしれませんが、急性期病棟でも担当する機会はあります。

ほとんどが、DNAR(これ以上、延命治療は望まないこと)を取得しているのも特徴ですね。

なぜ看護の鏡となるのか

これは、自分の意識や自己体動がないDNAR(これ以上延命治療は望まない)という点が重要となります。

自分の意識や自己体動がない

私たちは、生活の上で清潔動作、排せつ、運動、食事、意思表示などを行うことができます。

しかし、このような患者は自分の意識がないため上記の行動をとることはできません。

そこに対して看護師は患者を観察してケアを行います。

ポイントとして、患者からの訴えは何もないというところです。

こちらが気付いてケアを行わなければなりませんが、逆を言うと、ケアをしなくても患者からの訴えはありません。

患者から何も言われなかったからケアをしていなかった。

そうすると以下の症状やリスクが患者に現れます。

  • 口腔ケアをしないと口臭が発生、唇のひび割れ、口腔内の汚染→肺炎
  • 清拭をしないと皮膚トラブルの発生リスク、感染リスクの上昇
  • 排泄ケアをしないと、失禁関連皮膚炎(IAD)、感染リスク
  • 運動をしないと体が硬直し始める、筋肉がなくなる
  • 訴えがないため、急変時を見落とす可能性 ect.

自分が受け持つことでこのような症状が生じたということは、その部分についてのケアができていなかった証拠です。

逆に、ケアを実施できていれば状態は変化しなくても、外見はきれいに保つことや悪化を防ぐことはできます。

DNAR(延命治療は望まない)

DNARを取得すると、基本的には延命治療を行いません。(どこまでの延命を行うかは人によりますが。)

そのため、医師による治療というよりは、患者を安楽に人生の最後まで全うしてもらいたいという方向性となります。

すると、医師による介入よりは看護師が介入する時間が長くなります

だからこそ、ケアを行わないと体調が悪化しやすくなりますし、終末期患者は一度体調が悪くなるとそのまま寿命が尽きてしまうことも多いです。(治療もおこなわないため。)

看護師のせいとは言いたくないですが、自分がケアを行っていなかったせいで体調が悪化した、なんて言われたくないですよね。

看護師がケアを行えば行うだけよくなり、しなければどんどん悪くなる。

上記の理由から、このような患者は看護の鏡となります!

自分の立ち回りを振り返ることができる

これは、看護の鏡とは少し意味合いは違いますが、このような患者は自分を振り返ることがしやすいです。

理由としては、受け持ちをしてもほとんど手間がかからないからです。

ナースコールを押すこともないし要望も伝えてこない、最低限の治療なら点滴を頻回に変える必要もなく検査も少ない、状態が安定していたら頻回に観察しに行かなくてもいい、などがあげられます。(観察は行いますが、危険行動のある患者や状態が不安定な患者よりは観察回数が少なくてもよいという意味です。)

そのため、自分のスケジュールを患者によって乱されません。

仕事が終わらない、できていないケアがある、などはすべて自分のスケジューリングのミスとなります。

自分のスケジューリングがどうだったのかを振り返りやすいことから、受け持った際はぜひ振り返ってみてください!

まとめ

看護の鏡となる患者は以下にまとめました。

  • 末期がんや末期の疾患があり、余命も数か月もない
  • 脳予後不良などで意識や自己体動がない

看護師の鏡という理由は自分の意識や自己体動がないDNAR(これ以上延命治療は望まない)であるため。

看護師がケアを行えばよくなり、ケアをしなければ悪くなることから看護の鏡と呼べるのです!

私はこのような患者に対して、先輩の視点に驚きました。

自分のケアがそのまま患者に反映されるからこそ丁寧にケアを行う。

誰に対しても丁寧にケアは行っていますが、これからはこのような視点をもって看護を実践していこうと思いました!

このような患者に出会ったら、自分の鏡だと思ってケアを実践してみてね!

ありがとうございました!

よんくれ

スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントを残す

目次