EDチューブの留置部を意識してない
留置部が違うと何か問題があるの
この記事では、このような方に読んで頂きたい記事です。
どうも、2年目ナースのよんくれです!
今までEDチューブの患者さんをたくさん受け持ってきました。
「ある程度の管理ならもうできる!」そう思っていたのですが、EDチューブの留置先がどこであるかまではあまり考えていませんでした、、、
しかし、EDチューブの先端がどこに留置しているかを知ることはかなり重要です。
チューブが誤挿入されていたら、、、胃を突き抜けていたら、、、など。
EDチューブの先端がどこに留置されているかを知ることで、アセスメント力や危険が無いかなど日々の業務に生かすことができます。
そこで皆さんにも共有したいと思います!
実際に合った事例
受け持ち患者にEDチューブ(経鼻経管栄養)を使用している方がいました。
挿入長は70㎝。持続栄養を投与しており、医師の指示にて胃残が200ml以下なら栄養の投与量を増量するとのことでした。
私は胃残を確認するために、EDチューブ内の栄養剤をフラッシュし、その後再度シリンジで吸うと5ml程度の胃残を確認できました。
そのため、栄養の投与量を増加しました。
そのまま勤務交代となり、ベテランさんへ申し送り。
すると「この人EDチューブが70㎝だけど、胃残はあったの?」と質問されました。
私は胃残が5ml程度あることを報告した。
すると「70㎝も入ってたら、小腸ぐらいまで入ってそうやけどなあ」と先輩が言いました。
そこで私も普段よりもEDチューブが体内に入っている違和感に気が付きました。
胃泡音を確認すると多少は聞こえる。しかし、レントゲンを見ると先端が下の方にありました。
その時、私が胃残を確認したときに引けたのはフラッシュをした分が引けたのではないかと思いました。
そこで先輩に報告し、確認しといてくれるとのことでした。
EDチューブの固定する長さについて
人の体の構造上、口腔から胃内までの長さは約45~55㎝と言われています。
そのため、EDチューブも45~55㎝程度で固定されることが多いです。
もしチューブの固定が短すぎると、チューブ先端が胃内まで届かず食道中に残り、何らかの刺激で逆流してしまうリスクなどがあります。
高齢な方や嚥下機能が低下している方にEDチューブを使用するため、誤嚥しやすく肺炎になってしまうので注意しないといけません。
逆にチューブの固定が長いと胃壁の刺激や穿孔、また十二指腸に留置されることもあります。
EDチューブ挿入後に胃のあたりやお腹が痛い、胃がむかむかするなど消化器症状があれば栄養剤の影響の他に、チューブの留置部も確認しましょう。
チューブ先端が十二指腸にある場合は、これ自体が問題ということはありません。
しかし、胃のように用量が大きい臓器ではないためあまりに高流量は腸蠕動を促進させ腹痛の原因になるので注意です。
EDチューブの先端が胃内にあるか確認する方法
私が行う方法は主に3つあります。
① 胃泡音の確認
まず、心窩部に聴診器をあてます。そしてEDチューブにシリンジを使用し、空気を送り込むことで音が聞こえるかどうかを判断します。
個人的には「グゥ、ギュウ」といった低めの音に聞こえます。
もし聞こえない場合は、気管にチューブが誤挿入されている可能性があります。
そのまま栄養を始めると、肺炎となってしまうので注意しましょう!
また、十二指腸より先に留置されている場合も胃泡音は聞こえにくくなります。
② 胃残の確認
胃泡音を確認した後、そのままシリンジを引くことで陰圧がかかり胃中に残った栄養や胃の残渣を引くことができます。(私のやり方です)
持続で栄養を投与している方で、胃残が200ml程度引ける場合は、投与量と胃の活動量があっていない可能性があります。
その場合は栄養の投与量を調整する必要があります。
しかし、胃残についてはどれぐらいあれば危険なのか、投与量を変更しないといけないかなど明確なエビデンスはありません。
胃残が多い場合は医師に確認する!という程度でいいと思います。(医師も明確には分かっていないとのことです笑)
ちなみに胃内や気道で出血があれば胃残にも血液が混じるため、性状も確認しましょう!
③ レントゲンで確認
基本的にEDチューブを挿入したあとはレントゲンをとり、医師に使用していいか確認を取ります。(私の病院の場合)
レントゲン上で、気管に誤挿入されていないか確認しましょう。
気管分岐部で右気管支へ入ることが多い(左より角度が急)なため、右へチューブが寄っていないかなどを見れるといいですね。
実は私はまだレントゲンを勉強中で、画像読影に関してはまだ説明できるほどではないので自分で調べていただけると嬉しいです!
まとめ
口腔から胃内までの長さは約45~55㎝。そのためEDチューブもその長さで固定されることが多い。
チューブの固定が短すぎると、チューブ先端が胃内まで届かず食道中に残り、何らかの刺激で逆流してしまうリスクなどがある。
逆にチューブの固定が長いと胃壁の刺激や穿孔、また十二指腸に留置されることもある。
チューブの固定場所を確認する方法は、胃泡音の確認、胃残の確認、レントゲンの確認があります。
これらのことから、チューブの先端がどこに留置されているか、その確認法が分かったと思います。
この知識を生かして業務に活用してください!
他にもEDチューブに関する記事があるのでよかったら読んでみてください。
皆さんの役立つ情報となればうれしいです。ありがとうございました!
よんくれ
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