どうも新人看護師のよんくれです!
最近、リハビリ中などでHRとPRについて話す機会がありました。
(HRは心拍数、PRは脈拍のこと)
それまでは、
「HRは心拍、PRは脈拍のことでしょ。それは知ってるよ、、」
と心の中で思っていました。
不整脈の患者のリハビリの時、先輩から
「あの人はHRとPRで解離があるから注意しようね。」と言われました。
HRとPRに多少の解離があることは知っていたものの、それがどういう意味なのかを深く考えたことがありませんでした。
しかし、解離の幅があるということは末梢に血液が遅れていないということになります。
すると様々な症状につながり、最終的には心不全に、、、なんてこともあります。
HRとPRの違いについて
HRとは
HR(ハートレート)とは心臓が1分間に拍動した回数のことであり、心拍数のこと。
正常値は1分間に60回~80回(もしくは90回)。
心拍数が90回以上だと頻脈、60回以内だと徐脈と言います。
臨床の現場では、HRのことを「レート」、頻脈になることを「タキる」、徐脈のことを「ブラディー」と呼ばれることが多いです。
「なぜわざわざ英語にするんだ!!」と思ったのは私だけではないはずです(笑)
PR
PR(パルスレート)とは1分間に触れる脈拍のこと。
手首の根本に手を当て、ドクドク感じる回数でもあります。
基準値はHRと同じです。
しかし、不整脈のある人はHRとPRの解離があることがあります。
ちなみに
よく血圧計で血圧と脈拍が測ることができると思いますが、正確に言うとあの心拍数はパルスレートを表示しているため、心拍数ではありません!!!
HRとPRの解離が生じる理由について
解離が生じる場合
HRとPRの値は、健常者ならほぼ同じです。
しかし、上記でも説明した通り不整脈がある方では値が異なることがあります。
特に心房細動や心室期外収縮、心房期外収縮などは現場でも多く見られます。
基本的にHRが頻脈となっているときに、PRのほうがHRより数字が小さいことが多いです。
解離が生じる理由
HRとPRが解離する理由は、心臓が空打ちをしているためです。
心房細動は、心房が細かく震えているため脈が速くなってしまいます。
心臓は収縮して血液を全身へ送り出し、拡張して心臓内へ血液を貯めこみます。
心房細動になると、この拡張の時間が少なく、すぐに収縮(細動)してしまいます。
拡張できないと、必要な血液を貯めることなく収縮するため空打ちとなるのです。
イメージ
灯油を入れるときに使うシュポシュポは、赤いポンプをしっかり握ってそのあと離すことで灯油がポンプ内に吸い上げられます。
そのため、多くの人はゆっくり握っては離しての繰り返しをすると思います。
しかし、離す時間を短くして握る回数を増やすとどうでしょう。
ポンプ内に液体が吸いあげられないまま、押し出すことになります。
すると1回に送り出す量が少なくなります。
心臓も同じ状態です。
心臓が空打ちをすると、必要な血液が全身に届かない。
すると空打ちの回数分が末梢には届かず、脈拍として感知されないのです。
PRの方がHRより小さい数字になる理由はこのためです。
解離が生じている際のアセスメント
観察ポイント
末梢に血液が届いていないということは、手や足の先が冷たくなったり、冷や汗が見られることがあります。
私は、リハビリの際は始まる前と後で手足の温度は確認しています!
HRが高いと動悸を感じることがあり、頭に血流が少なくなるとめまいやふらつきにもつながります。
ちなみに、この症状はLOS症状(低心拍出症候群)と呼ばれます。
これらが続いてしまうと、心臓に負担がかかり心不全に移行してしまいます。
そのため、自覚症状や冷感がないかは注意して観察しましょう。
また、心負荷がかかると不整脈もでやすくなるため、モニターにも注意するといいですね!
対応策
HRとPRに解離があっても、本人は無症状なら様子を見てもいいと思います。
しかし、症状が生じるなら少し休憩をとりHRが落ち着くのを待ちましょう。
頻脈の場合は解離が大きくなることはありますが、HRが落ち着くと解離が少なくなる場合が多いです。
安静にしてもHRが下がってこない場合は医師に連絡する必要があります。
その時は適切な薬剤を使用してHRを落ち着かせましょう。
まとめ
今回はHRとPRについて説明しました。
この二つは分けて考える必要があると私は散々先輩から言われています(笑)
みなさんも、この記事を読んでこの2つの違いについて少しは理解して頂けたでしょうか。
この知識をぜひ活用して今後の観察に役立ててください!
今後も日々の学びについて記事にしていくのでよかったら足を運んでください。
ありがとうございました。
よんくれ
コメント