【末梢ラインは末梢側から中枢側へ】中枢側から末梢側ではない3つの理由

なぜ末梢ラインは末梢から中枢へ入れないといけないの?

中枢から末梢へ入れてはいけないの?

この記事を読むと、このような疑問を解決します。

どうも、2年目看護師のよんくれです!

入院すると、誰もが末梢ラインを入れてもらうことがあります。

そのことについて、ふと疑問に思ったことがあります。

それは

「なぜ末梢ラインは末梢から中枢の向きに入れるのか、反対向きでもいいんじゃね?」

新人の頃、「ラインは末梢から中枢に入れてね」と教えてもらい、それ以降は何も考えずその向きでラインを入れていました。

でも、なぜその向きなのかの理由については教わったことがありませんでした。

そこで今回はその疑問について記事にしています。

目次

末梢、中枢とは

まず、用語の確認です。(専門的にではなく、ざっくりとです笑)

末梢側とは、心臓から遠い部分のこと。または心臓から離れていく方向の血管のことです。

中枢側とは、心臓に近い部分のこと。または心臓に向かっていく血管です。

例えば、腕でいうと指先へ向かっていく方が末梢側。肩の方(心臓側)に向かっていく方は中枢側です。

中枢から末梢へ入れない理由

中枢側から末梢側へラインを入れない理由は3つあります。←私調べ

(文献もあまり見つからなかったので、私が調べて納得したことを記載します)

①末梢側の方が、中枢側より血管が狭いために失敗しやすい(難しい)

血管は心臓付近の大動脈が一番太く、末梢にある毛細血管が一番細いです。

中枢側(太い方)から末梢側(細い方)へ入れる方が難しそうですよね。

②血液の流れは末梢から中枢へ向かって流れているから(静脈の場合)

前提として、看護師が末梢ラインを確保する血管は静脈です。

そのため、指先から心臓の方に向かって血液が流れている血管にラインをいれます。

これが、中枢(心臓側)から末梢(指側)へ入れると、血液の流れに逆行している形でラインが留置されます。

そのため、点滴が落ちにくいということがあるかもしれません。(静脈なので流れは遅く、そこまで大差がないとは言われています。)

祭りの人込みの中を逆走すると、スピードは落ちますよね。そんな感じかな(笑)

③弁を傷つけてしまう

静脈には、血液が逆流しないよう生体弁が付いています。

弁は、末梢側からは血液が進むが中枢側から血液が逆流することを防ぐ構造をしています。

ソース画像を表示

そのため、中枢側から末梢側へ針を刺すとこの弁を傷つけてしまう可能性があります。

(この画像では、上が中枢側で下は末梢側)

まとめ

中枢から末梢へラインを入れない理由をまとめました。

  • 末梢側の方が、中枢側より血管が狭いために失敗しやすい
  • 血液の流れは末梢から中枢へ向かって流れているから(静脈の場合)
  • 弁を傷つけてしまう

私が調べた限り、中枢から末梢へラインを入れたからと言って臨床的に問題があるわけではなさそうです。

しかし、失敗しやすいということが一番大きな問題なため末梢から中枢へ刺すようにと教えられていると思います!

何回も針を刺されるのは患者さんにとって苦痛ですからね。

あとがき

私はラインを取ることが苦手です(笑)。

最近は見えやすい血管なら取ることはできますが、高齢な方の血管を突き抜けてしまうようなことはよくあります、、、

1回目の成功率は60%~70%で、2回行うと80%は入れれます(笑)

新人など、ルートキープが苦手な方なら少しでも成功率を上げるためにも、末梢側から中枢側へ入れることをおすすめします!

難しい手技ですが、回数をこなして一緒に上達しましょうね♪

(この記事に関して、裏を取れる文献は少なかったです。そのため、こんな理由があるんだなという程度で参考にしてください!)

ありがとうございました。

                                 よんくれ

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