【心不全療養指導士とはどんな資格?】資格の概要やメリット、デメリットを紹介します

  • 心不全療養指導士ってなんだろう?
  • 資格を取るメリットは?
  • できることが増えたりするの?

今回はこのような疑問を解決します。

どうも、2年目看護師のよんくれです!

私の先輩に、心不全認定看護師の方がいます。

その方から「2年目だし、勉強になると思うから心不全療養指導士って資格を受けてみたら?」と言われました。

しかし、資格について何も知らない。なんなら、他の看護師の先輩に聞いてもあまり知らない。

なぜなら、まだ新しい資格なので情報も少ないのです。

そこで当記事では、心不全療養指導士について簡単に解説し、個人的に思うメリットやデメリットなどを紹介します。

最後まで読むことで、心不全療養指導士について理解でき、受講の判断材料にしていただけると思います!

結論として、この資格を取得をしたからと言って現時点でできる業務が増えるわけでも給料が上がるわけでもありません。しかし、勉強をすることでかなりアセスメント力は向上します。

ちなみに私は2022年に受験するため、絶賛勉強中です(笑)

それについて詳しく解説します。

目次

心不全療養指導士とは

私の理解としては、心不全の患者が増えてきているため、心不全の再入院や悪化を予防するために心不全に詳しい医療者を増やして、適切な医療を提供する。という感じです。

学会の説明は以下の通りです。

超高齢社会を迎えて心不全患者が急増している現状を踏まえ、心不全の発症・重症化予防のための療養指導に従事する医療専門職に必要な基本的知識および技能など資質の向上を図ることを目的として創設されました。病院に限らず在宅をはじめとした地域など様々な場面で幅広く活動し、心不全におけるチーム医療を展開していくことで、心不全による増悪・再入院予防、そして生活の質(QOL)の改善を図ることを目指して、多くの専門職が取得できる資格となっています。

引用:心不全療養指導士とは | 心不全療養指導士 (j-circ.or.jp)

資格の概要

2021年から心不全療養指導士認定制度が開始された、新しい資格です。

(一般社団法人日本循環器学会が主催しています。)

資格の種類は、民間資格です。

看護師、保健師、理学療法士、作業療法士、薬剤師、栄養管理士、公認心理師、臨床工学技士、歯科衛生士、社会福祉士の国家試験を持っている方が対象。

資格は5年ごとに更新する必要があります。更新費は1万円。

日本循環器学会の会員になり、年会費を収める必要があります。

(正会員、準会員どちらでも可能だが、準会員の方が安いので資格を取りたいだけの方にはおすすめ)

5年間で1回以上は日本循環器学会学術集会に参加し、50単位以上取得する必要があります。

試験は、症例(5例)の審査後、筆記試験となります。

また、指定の日までにEラーニングの受講が必要です。

役割

心不全について理解し、患者に適切な指導を行うことが求められています。

具体的には以下の通りです。

・心不全の発症・進展の予防の重要性を理解し、その予防や啓発のために活動に参画することができる

・心不全の概念や病態、検査、治療について理解し、それをもとに病態などを把握することができる

・心不全の進展ステージに応じた予防・治療を理解し、基本的かつ包括的な療養指導を実践することができる

・医療機関あるいは地域での心不全に対する診療において、医師やほかの医療専門職と円滑に連携し、チーム医療の推進に貢献することができる

・心不全患者に関する意思決定支援と緩和ケアに関する基本的士知識を有している

引用:心不全療養指導士とは | 心不全療養指導士 (j-circ.or.jp)

難易度

2020年、2021年は2000人ほどが受験し、合格率は86%程度。

比較的新しい資格ほど人数を確保するため、はじめは難易度は優しく設定されているので受けるなら今がチャンスですね。

ちなみに、臨床向けの試験となっているため現場で働いていない人は合格することはかなり難しいと言われています。

心不全療養指導士を受けるメリットとデメリット

次に私が個人的に感じる、メリットとデメリットについてです。

メリット

  • 心不全について詳しくなり、アセスメント力が向上する
  • 具体的な指導ができるなど、業務にそのまま生かすことができる
  • 症例を書くことで自分の看護の振り返りができる
  • 訪問看護や転職にも活用できる

私が思うところはこのぐらいです。

特に、心不全についてのアセスメント力の向上がかなりのメリットだと思います。

勉強内容として、急性期から緩和ケアについてや心不全ステージ、検査、薬、運動、食事、指導内容など。

この資格を受講することで心不全に対する必要なことはたいてい勉強することになります。

心不全の病態は複雑なため、病態を理解できるようになることはかなりの強みです。

また、現場で活用できるような内容なため仕事にもそのまま活用できる知識となります。

実際に、私も2年目でまだカンファレンスなどでも発言は少なかったのですが、少しはみんなの前で具体的な対策についてなどの意見を伝えることができるようになりました。

先輩も成長してるねって少し褒めてくれました(笑)

ちなみに、看護師歴10年以上のICU所属の先輩も一緒に受験します。

「教材も具体的で、心不全についてかなり勉強になる」と言っていました。看護師歴が10年以上のベテランが言うので間違いないと思います(笑)

心不全を見る機会が多い人ほど、メリットは多いと感じます。

デメリット

  • 心不全療養指導士を取得したからといって、できることが増えることはない
  • 給料の変化もない
  • 会員費、受験費用が高い
  • 更新のために学会にいくのが大変
  • 症例を書くのが大変

個人的には、お金が結構かかることが気になりますね。

会員費や更新、受験料がある程度するにもかかわらず、給料UPやできる業務が増えることはありません。(2022/8/30)

循環器学会入会費 正会員 2000円 準会員 2000円

年会費 正会員 15000円 準会員 8000円

受験料 15000円

Eラーニング受講 5000円

更新審査料 10000円

学会入会からの人は、一番安くて30000円は受験までに必要、、、

また、更新制度なので5年間の間に学会に参加する必要もあります。

裏を返せば、最新の情報について知ることはできます(笑)

また、私が一番大変だったのは症例を5例書くことでした。

2年目で症例を書いたこともない私にとって、いきなり5例。

しかも、これは病院の看護師長や主任といった病院のトップに提出しハンコが必要です。

私は6月から8月が症例の提出期限だったのですが、提出ぎりぎりまで修正されました。

(5例を合計6回は修正しました)

まだ新しい資格だからこそ、今後に期待⁉

現在は経験年数に規定はないため、誰でも受講することは可能です。

しかし、今後経験年数が設定されたり難易度が上昇する可能性はあります。

また、診療報酬などにも追加されれば給料UPや仕事の幅が広がる可能性もあります。

心不全の治療は最近になって最新の治療が増えてきたので、今後には期待のできる分野ではあります。

心不全認定看護師からも、持っておいて損はないと言っていました。

(資格としてもそうですが、知識の面で役に立つため)

まとめ

心不全療養指導士は、心不全を正しく理解し医療につなげる。

また、患者に適切な指導を行うことが求められる。

日本循環医学会に入会して試験を受けられる。

5年ごとの更新は必要だが、勉強面でかなり活用できる知識が増えアセスメント力が向上する。

しかし、今のところ給料UPもできる仕事が変化するわけでもない。

お金がかかり、症例も大変。

しかし、今後資格として大きくなる可能性が大きい。

あとがき

私はこの資格を誘われたとき、正直たいへんなので受験は断ろうかと思いました。

しかし、循環器病棟で働いているので心不全療養指導士の勉強はメリットでしかなかった、、、

しかたなく、勉強のためと思って受験を決めました。

まだ症例の合否が来てないので分かりませんが、勉強自体はかなり現場でも役に立っていると実感しています。

症例が大変なだけで、ここまで来てしまえばあとはただ勉強するだけなので、普段やってることと変わりません(笑)

私の周りで2022年に受講する人は、看護師歴4年目、7年目、10年目以上の方ばかりで2年目はいませんでした、、、

私、頑張れ!

今後も勉強方法や症例の書き方について記事にできたらいいなと思うので、よろしくお願いします。

ありがとうございました。

よんくれ

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